第2回研究協議会レポート

日時:平成25年7月5日(金)16:30~20:00
会場:都立両国高等学校 美術室

内容:
①研究発表
「教員2年目として~産業科における工芸について~」
発表者 都立橘高等学校 長谷先生

②研修・研究協議
「臨床美術について」
講師 都立東大和高等学校 櫻田先生

 

①2年目ならではの悩みとともにお話しくださった。

・デッサンを授業に多く取り入れているが、生徒にとってはどうなのか。
・「美術・イラスト・アニメ部」は、部誌の発行を主な活動としているが、中央展に出品させたい、等々。
東京都美術工芸研究会、都美工研、第2回研究協議会レポート

以下は、ベテランの教員からの意見。

・デッサンだけを続けるのは大変。しかし必要なものでもあるので、そのメリットをきちんと説明し、理解させる。中央展への出品も同じ。生徒にとって楽しいことばかりではないが、生徒が幸せになるために行うことなので、出品することの意義を伝える。
・授業では、褒めてほめて褒めまくる。それでも、前に出しても恥ずかしくないものを描くよう指導する。
・デッサンだけではなく、制作の中で技術を身につけさせるようにするのはどうか。
・デッサンも色々(例えば、日本画・西洋画でも違う)。陶芸に関連したものを描かせるなどの工夫はどうか。
・かつて中央展に出品させて苦い思い出もあるので、無理にとは言えない状況もある。

東京都美術工芸研究会、都美工研、第2回研究協議会レポート

 

②臨床美術士の資格を有されている櫻田先生は、総合の時間で臨床美術のアートプログラムを実践したところ、100%の生徒が満足感を持ったことに驚いたそうである。 今回は、櫻田先生のお仲間である臨床美術士の進藤幸枝先生・柏木美和子先生をサブスタッフお迎えし、リンゴの量感画の実習を行った。 東京都美術工芸研究会、都美工研、第2回研究協議会レポート

臨床美術は独自のアートプログラムに沿って創作活動を行うことにより脳を活性化させ、認知症の改善を目的に開発された。臨床美術士が一人ひとりの参加者に沿った働きかけをすることで、その人の意欲と潜在能力を引き出していく。現在は、発達が気になる子どもへのケア、小学校の総合の授業や社会人向けのメンタルへルスケアなど、多方面で取り入れられているとのことである。

東京都美術工芸研究会、都美工研、第2回研究協議会レポート
東京都美術工芸研究会、都美工研、第2回研究協議会レポート

以下は、櫻田先生のお言葉で特に印象に残ったものである。
・「専門家に学ぶ」より、「協力すること」の大切さ
・手伝わない、急がせない、「上手い」と言わない。
・必要な生徒に必要なものを見極めて与える。
・「壊れていないものは直そうとしない」(ソリューション・フォーカスの青木安輝先生が提唱している考え方)・・・人はそのまま存在していればいい。

感性を引き出し、生きる意欲の創出にまで繋げていく可能性を持っているといわれる実践内容の中に、高校の美術教員が学ぶべきことも大いにあると感じた。

コメントを残す

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.